行政書士 大熊登喜事務所

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ファイル№21 「終活における不動産整理⑨」

 引き続き、所有不動産の状況を可視化していきます。

※ 地目・種類ごとの終活における不動産整理表

 1.所有不動産に山林がある場合
 *状況 小規模農業経営
     被相続人年齢…75歳 配偶者…71歳
     子供が2人 子供1は県外・子供2は同じ市内
     子供2人とも農業承継の意思なし

対象者固定資産税価格希望用途立木種類相続人間の事情売却見込み
自分山林50,000売却希望雑木売却してもよいほとんどなし
配偶者売却希望所有したくない
子供1売却希望所有したくない
子供2売却希望所有したくない

 終活を考えて整理する不動産の中に山林がある場合、価値のある立木のある山林以外は使いづらく、価値のつけにくい不動産であることを相続人と共有しておく必要があります。
 山林は固定資産税課税明細で確認してみるとすぐに価格が低いことがわかります。
山林を評価する場合は不動産としての価値と立木の価値を別にして評価します。杉や檜のような価値のある立木ではなく、雑木である場合は山林という不動産だけの価値になります。
 山林は多くが傾斜地であり、また山林は一つの山の中のほんの一部分の土地となりますので、自分が所有する山林までたどり着く道もなく、ライフラインも完備しておらず、覆われた雑木を伐採しようとしても雑木1本ですら伐採することが難しいのが現実です。
 けれど、山林は森林法によって管理されており、相続した場合は「森林の土地所有者」届を管轄する市町村長に提出しなければなりません。
 使い勝手が悪く売却見込みがない上で管理責任を負わなければならない山林は誰が相続するのかという問題が発生します。
 山林という土地の認識を相続人に伝えておくことは重要です。山林は相続したくないので相続放棄をすると考えても山林だけを選んで相続放棄をすることはできません。他に相続する財産がある場合は相続放棄をすることも難しいでしょう。
 自分が管理できない土地を手放し、国庫に帰属させるという「相続土地国庫帰属制度」もあります。けれど審査受付をするまでに様々な要件があり、山林の場合はその傾斜であったり、雑木の茂り具合であったり、境界の問題等でなかなか国庫帰属にまで至らない状況があります。
 自分が死んだ瞬間から始まる相続。相続の問題、終活の問題を穏やかな解決に導くのはやはり情報共有と常日頃の会話からではないでしょうか。

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相続や農地転用許可申請は非常に細かで専門的な作業となります。相続は税理士等に農地転用許可申請は行政書士にご相談ください。

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